上行寺 旭之祖師 日蓮宗 示迹山

上行寺ブログ

彫刻チャレンジ 第1話

最強寒波襲来・・・
この寒さに凍えてながら過ごしていますが、、、
焼津の気候で「寒すぎる!」などと言っていると全国の方々に失笑されそうです。
画面越しに観る北陸や東北はもはや別世界のような感じがします・・・
 
お寺は星祭・大黒祭などを終え、ちょっと落ち着いてきました。
そんな時だからこそ、自分の振り返りを兼ねて少し綴っていきたいと思います。

それは、、、
【初めての彫刻】についてです。

大黒天を彫る・・・

上行寺のInstagramなどをご覧いただいている方はご存じだったかもしれませんが、昨年から『大黒天』を彫っておりました。

初めての大黒天彫刻に関する投稿はこちら
https://www.instagram.com/p/CZyPXWFL8dB/?hl=ja

▽完成・開眼した大黒天▽

この大黒天は先日の大黒祭で無事開眼した訳ですが、、、
・どのような経緯で彫り始めたか?
・そこにどんな思いがあったか?
・今の思い
などなど、作業経過と共に振り返っていきます。
 
では、なぜ今なのか?
途中経過をずっとブログで書いていけば良かったのに・・・
そう思う方も居るかもしれません。
 
そうしなかった理由は、
特に理由はありません。
何となく恥ずかしかったのと、いろいろな意味で自信がなかった。
他愛もない理由です。
 
それでは、
まずは「なぜ始まったのか?」を振り返っていきます・・・

はじまり

始まりは昨年の大黒祭まで遡ります。
昨年の大黒祭では、友人の大黒天を新たに開眼しました。
この大黒天は、友人の父が彫った手彫りの大黒天でした。
この大黒天を見たある方(Nさん)からのオファーで【彫刻チャレンジ】がスタートしました。
 
令和4年大黒祭を終えた夜、お手伝いいただいたお上人(T上人)と近くの馴染みの居酒屋で食事をしていました。
そこでNさんと一緒になり、あの“オファー”に繋がっていきました。
 
Nさんもその居酒屋の常連で、私も何度か一緒になったことがありました。
また、Nさんはその年の『除厄開運水行』にも参加されており、その後の大黒祭で加持祈祷を受けていました。
そこで友人の手彫り大黒天に目がとまったそうです。
 
そして居酒屋で飲みながら私に、
「俺も大黒天が欲しい」
と言い始めました。
 
もちろんお寺には枡入り子大黒天の用意があります。
そのことを説明し、5合枡と1升枡のどちらの大きさが希望か尋ねました。
 
そうすると、
「彫って貰いたい!」
 
それを聞いた私は、
「無理。それは出来ない!」
 
当然ですよね。
『彫刻が趣味』という訳ではなく、手先も不器用。
なんなら昔から絵心もないし、彫刻なんて小学校?中学校?以来やったこともない。
断る理由しかありません・・・
 
色々と理由を付けながら断る私に、しびれを切らしたNさんが強烈な一言を放ちました。
「やってもいないのに、やる前から無理って言うな!」
 
確かに・・・
そりゃそうだよなーって思いました。
だって自分の子に、
「やる前から諦めるな!まずはチャレンジしよう!」
っていつも言っているのですから(汗)
子供にそう言っているのに、自分が『やらない理由を探す』というような後ろ向きな姿勢はいただけません。

 
そしてNさんは続けて、
「どんな大黒さんでも自分のものだと思って大切にする!」
って言うのです。
 
ここまで言われたら、、、
逃げようもなく・・・
断る理由がなくなってしまいます。
 
一緒に食事していたT上人の後押しもあり、、、
「これもご縁!!」
と思って、申し出を受けて挑戦することに決めました!
お酒が入っていたこともあり、正直ほぼ勢いだけでの決断でした・・・

こうして、
1年後の大黒祭での開眼に向けてスタートしたこの挑戦。
 
次の日、事の重大さ・困難さに頭が痛くなりつつ、
まずは大黒天用の木材の調達と図面や彫刻の仕方の参考書を手に入れることから始めました・・・

 
次回へ続く・・・

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